12.小町山自然遊歩道便り

●小町山自然遊歩道の今(2024年4月15日 現在)をお知らせします●

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☆小町山自然遊歩道便り

 このコーナーでは、小町山自然遊歩道の今をお知らせしています。

 先月下旬まで寒さが続いたのですが、3月30〜31日にかけて中国から黄砂も飛んで来たりして、生温かい風も吹いてきました。
 そして、4月に入ってからは暖かい日が続き、あちこちからサクラの便りが届き始め、今年は開花すると満開まであっという間のような気がします。明日辺りから雨降りの予想も出ているので、関東辺りでは13〜14日ごろが見頃だったようです。
 ここ、小町山自然遊歩道では、杉の木の下にもほとんど残雪がなくなり、あちこちで小さな新芽が伸び出しています。ただ、あまりにも小さいので、知らない人が遊歩道から外れてしまうと踏みつけてしまいますので、遊歩道だけを歩いてください。もちろん、山菜などの採取も禁止しています。
 というのも、子どもたちの学習の場になっているので、お年寄りが採ってきた山菜を食べるだけでなく、どこにどのように生えているかを知ったり、植物としての生態など生で知ってもらいたいからです。
 おそらく、4月下旬からアズマシャクナゲが咲き初め、次々とその他のシャクナゲたちも咲いていると思います。おそらく、1年で一番花の多い時期になりますので、これからが楽しみです。
 ただ、野生の動物、たとえばサルやニホンカモシカなども出ますので、たしかにびっくりはしますが威嚇したり追い回したりは絶対にしないで下さい。また、エサを与えることも厳禁です。やはり、そっとその場を後ずさりするのがいいようです。
 やっと、花の写真も多く掲載できるようになってきました。ぜひ、これからも楽しみにしていただければと思います。

 (今回の写真は、4月13〜14日に撮影しました。)


ショウジョウバカマ

フキノトウの雄花

フキノトウの雌花

アズマイチゲ

青紫色のキクザキイチゲ

カタクリ

キバナノアマナ

ツクシ

ヤマエンゴサク

イワヤツデ

赤花キブシの花

ニワトコの花芽

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※小さな花々も大切に!

 草木にも人間と同じ生命があります。一粒のタネが地面に落ち、やがて季節が来て芽生え、成長し、花開き、実を結び、そしてついには枯れて土に戻っていきます。このすばらしい自然の環を大切にしなければならないと思います。まさに人をいたわると同じ気持ちで……。
 そして、植物と仲良くなるには、先ず植物の名前を覚えることです。名前は単なる符牒にすぎないという人もおりますが、その背景には、必ず人間との深い関わり合いがあり、結構面白いものです。ある文人は、「植物名は、短い形式の文学だ」といいましたが、私も全くその通りだと思います。

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☆小町山自然遊歩道について

 小町山自然遊歩道は、昭和59年より作りはじめ、今現在も仕事の合間をみて作業を続けています。植裁の中心は、なんといっても石楠花(シャクナゲ)で、日本ツツジ・シャクナゲ協会を初めとする全国各地の愛好者による献木が多く、日本や世界のシャクナゲなど370種類、6,000本が植えられています。そして、300種類をこす山野草も、なるべく自然のままに植付けられており、いつでも楽しめます。
 ここには、まだ非公開ですが、私が世界各地より収集したシャクナゲの原種を植え込んだ「The Rhododendrons Species Section」があり、この充実にもつとめています。

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