12.小町山自然遊歩道便り
●小町山自然遊歩道の今(2025年12月15日 現在)をお知らせします●
☆小町山自然遊歩道便り
このコーナーでは、小町山自然遊歩道の今をお知らせしています。
この「小町山自然遊歩道便り」も今年最後の更新となります。
11月19日に雪が降り、その雪も消え、その後は強い霜が下りる程度でしたが、今月に入り4日の朝にけっこう積もりました。このまま根雪になるかもしれないと思いましたが、また雨が降ったりして、ほとんどまた雪が消えてしまいました。
ところが12日から13日朝にかけてまた雪が降り積もり、今はそのまま残っているような状態です。
13日から14日にかけて、野生のサルたちが小町山自然遊歩道に来ましたが、エサがなく、すぐいなくなりました。カモシカの足跡が付いていたので、ここを縄張りにしているのがいるようです。
コナラなどの木々の葉は、ほとんど落ちてしまい、杉や松などの常緑樹が目立ちますが、一番目立っているのかシャクナゲです。ここには6,000本ほど植栽しましたので、木々の下にあるのがよく目立つのです。
シャクナゲは、夏の暑さにも弱いのですが、冬の寒さにも弱く、高い山などでは雪ですっぽりと覆われるので育つのです。ここも同じような環境なので、雪の降る前と後が少しは弱りますが、雪に覆われれば後は春まで雪に守ってもらえます。
雪の降る前にシャクナゲの花芽を確認したのですが、来年は少し花が少ないようです。
今年はどこもクマの話題に事欠かないのですが、今年の漢字も「熊」になったほどです。この雪では冬眠に入ったようですが、なかには冬眠しないクマもいるそうなので、気を付けなければならないようです。
今までのクマと、今のクマはまったく違います。
こちらでは、絵本のクマではなく、牙をむき出しにした本物のクマです。怖くないわけはありません。
(今回の写真は、12月10〜13日に撮影しました。)
 小野川温泉 |  凍てつくアズマシャクナゲの葉 |
 カモシカの足跡 |
 サラサドウタンなど |  サルトリイバラの実など |
 アカボシシャクナゲの葉 |
※小さな花々も大切に!
草木にも人間と同じ生命があります。一粒のタネが地面に落ち、やがて季節が来て芽生え、成長し、花開き、実を結び、そしてついには枯れて土に戻っていきます。このすばらしい自然の環を大切にしなければならないと思います。まさに人をいたわると同じ気持ちで……。
そして、植物と仲良くなるには、先ず植物の名前を覚えることです。名前は単なる符牒にすぎないという人もおりますが、その背景には、必ず人間との深い関わり合いがあり、結構面白いものです。ある文人は、「植物名は、短い形式の文学だ」といいましたが、私も全くその通りだと思います。
☆小町山自然遊歩道について
小町山自然遊歩道は、昭和59年より作りはじめ、今現在も仕事の合間をみて作業を続けています。植裁の中心は、なんといっても石楠花(シャクナゲ)で、日本ツツジ・シャクナゲ協会を初めとする全国各地の愛好者による献木が多く、日本や世界のシャクナゲなど370種類、6,000本が植えられています。そして、300種類をこす山野草も、なるべく自然のままに植付けられており、いつでも楽しめます。
ここには、まだ非公開ですが、私が世界各地より収集したシャクナゲの原種を植え込んだ「The Rhododendrons Species Section」があり、この充実にもつとめています。
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